学祭.

雨上がりの足元が悪い中、大学の学祭が催されている。
私は特に行事にも出店にも関わる事なく、(我がクラブはチヂミを出店していた。とんでもなくビールが欲しくなる食べ物だなあ、と思っていたところ、ちゃんとビール付きで売っていた。さすがだ、話が早く気が利く、我が住処である。ついでに後から鶏皮も出てきた。50円也。たまらない。
チヂミ、材料費が意外と安くあがる上、ポピュラーな出店メニューに飽きた人が求めやすく、なかなか旬な食べ物であり、現代人はもちもち食感が大好きな為、かなりお勧めな出店メニューであろう。事実、かなり儲かっているようだ。)
食事時に出店であれこれ食べ物を仕入れ、論文準備の為研究室へ引き上げる。バンドの演奏で首を振り足をかたかたさせながら、辞書を引き引き、目はしぼしぼだ。

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出店のある一角で、果実酒を出す店があった。
梅、カリン、梨、柿、コーヒー、柘榴他、豊富なラインナップに目移りしながらも、一度も口にした経験が無い或る果実の酒を選択した。


またたび、酒。


猫が夢中になって酔っ払うという、あれである。心して購入。


味について…
果実(甘酸っぱくて爽やか、ジューシーな感じ)、というより、木の実、という味。決して馴染みやすい味では無い。けれど、何か夢中にさせる味なのだ。これは立派な「酒」だ。独特のクセがクセになる。
※初めて呑む場合、曹達割か何かにする事をお勧めする。曹達割はかなり呑みやすくなるのでお勧めできる。この時期はお湯割で呑みたいところだ。


明日もう一杯ひっかけに行きたくなってしまった。


ところでなぜまたたび酒なのか、というと、あるホラー小説で登場したからだ。
小説等で出てきた食べ物、飲み物を実際に味わってみると、「なるほどな」と思い返して一層作品の味わいが増し、楽しい。葛橋 (角川文庫)