孔雀.

無心、とまではいかずともまあ、考え事はそこそこにして、歩いた。目的は一応有り、後は思いつくままの数珠繋ぎ状(というのはどのような感じなのか、うまく説明が出来ないが、此処の次は何処其処、という風に)に歩き回った。途中、古道具屋で徳利を見た。
のろのろと歩く時もあれば、競歩に順ずる速度で歩く時もある。目的があって歩く時は、早足になっている気がする。
日が落ち始める頃の繁華街には、ホストが立ち始める。彼らは大抵、同じような格好をしているので面白くない。…そうか、ホストはホストと分かる格好でないといけないか、なんせホストなのだから。
黒髪で、粋で洒落ていて色気のある服装、惹きつける為の香を身に纏っているホストがいたら、ふらふらついて行ってしまうかもしれない。(そんなホストは高そうだ)そして、そういう、女より洒落て色気のある男性というのは、変わった性癖の人が多い気がする。

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今日の読書:『すみれの花の砂糖づけ (新潮文庫)』装丁も素敵、だけれどもこういう類は汚れが目立って、後々哀しい気分になる。中身(つまり内容、詩)には云う事がない。永遠に憧れ続けるか、真似しようとしてとんでもない失敗をし続けるか、私にとってそういう人が書いた詩だ。