Schwartze Katz.

本日、教育実習が明けた。
早かったような、そうでなかったような、よく分からない期間だったが、とりあえず、無難、無事に、三週間過ごすことが出来て、一安心だ。

自分が教師向きかどうか、という判断の前に、社会に出るには、経験、社交性と陽気さが、欠けているらしい事を再認識するに至る。社会に出る前に、どれだけそれらを補充、充足させる事が出来るかが、今後の人生の要であるらしい。(「あんた、暗いねん。」と言われるとは。・・・ごもっともですね。「あなた、ボーイフレンドは?」と訊かれるとは。・・・答えた方がいいんですか。)

とりあえず終了ということで、同僚二人と食事をし、語って帰宅した。晩酌用祝い酒でも携えて帰ろうかと思ったが、手荷物の多さに諦める。

購入するなら、Schwartze Katz(黒猫、という名のドイツワイン。黒猫が乗った樽のワインは美味しい、のだとか)にしよう、と思った。というのも、先日たまたま大学行きのバスを、実習校最寄のバス停で待っていたら、教えているクラスの生徒と行き会い、有り難くも話しかけてくれ、(美人で、利発そうな上愛想が良く、輝かしい人だった)本の話になった(私が手持ちの紙袋に本を数冊入れていたのを見て)。その時、エドガー・アラン・ポーの『黒猫』の話をし、それが頭に残っていたからだ。

そして、今日もしワインを購入していたならば、ポーの『黒猫』を読みながら、味わっていただろう。まあワインは無いわけだが、今夜は Schwartze Katz を読んで寝るとしよう。

物書き屋.

センセイの鞄 文藝春秋

下火になった流行り物が、文庫化していたので、読んでみた。・・・日常における、豊富な表現とプロットに拍手した。(筋、というよりも)センセイの口調と、お酒の肴が素敵だ。

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近頃、別blogで「文のでっち上げ」「ホラ吹き」を始めたのだが、いざ書き始めると、なかなか上手くいかない事実に直面する。

とある人のように、小説等という立派なものは書けるわけが無い、
と分かっているので、まずは「でっち上げ」から入ろうと思うのだ。

しかし、本物小説書きと一緒に合作・リレー書き等を行うと、その人の立派な小説に続きをつけなくてはいけないものだから、やはり小説を書かないといけない訳である。小説らしきを私が書く・・・・・・
思った以上に苦悩した点は、どうしても「どこかで見たことがある展開」にしてしまう点である。自分で描写及び展開を生み出す、ということは、何と難しいことか。ありがちな創作(=日々の「でっち上げ」)は何とか出来るのだが。修練と読書・研究不足である点は、言わずもがな。

急に、私の中での「物書き」に対する株が上昇したのであった。
が、めげないで、折角付き合ってくれているその人に、弟子入りしてでもくっ付いてゆき、日々の筆力向上を心がけたい、と思う。

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そして時々感じることがあるのだが、それは「隔世遺伝」の影である。影の主は、我が父方祖父で、もうこの世にはいないのであるが、何だか質も行く末も、近いところがあるように思う。

・真面目であるが、不真面目なところは不真面目で適当(気づいていない)
・保守的、平和主義、当たり前に亭主関白(自分では何もしない)
・うどんと酒と本と旅(放浪)好き
・煙草は・・・祖父の煙草の匂いが好きだったが、私自身は吸わない
・日本が好きであるが、中途半端に外交・外遊をしたがる
・中途半端に書き物好き(自伝を中途に書き出しっぱなしで逝った。夢は脚本家だが、夢は夢)
・運動オンチ
・本代にお金を費やす事を、厭わない
・地味
・教職に就いている

これらの類似点は単に、幼少の頃可愛がってもらったので、質がうつっただけなのかもしれない。三つ子の魂百までも。