誠実さ.

自分を奮い立たせて今日一日頑張る為に、久々にワンピースを着てみた。意外に裾が短い事に気づいたが、気にせずそのまま穿いて出たところ、自宅から10m程歩いてから恥ずかしさが芽生え、後悔した。
若いうちに出来る御洒落を、というよく聞く科白が、一気に真実味を帯びてきた。

      • -

いい加減、しどろもどろで頓珍漢な英語をどうにかすべく、文法書の例文を読み上げながら書き散らす事を始めた。調子に乗るとテンションが上がり、なかなか良いと気がついた。

      • -

授業後、或る演奏会に行く。例によって、観客は門下生、楽器経験者、業界人ばかりであったが、至福の時を過ごす事が出来た。(あんなに良い音なのに、マイナーで止まってしまう事が勿体無くて仕方がない。とは云うものの、ご自身のスタイルで音楽を楽しんでおられる姿を拝見すると、そんな有り方もありか、とも思う)
すごい演奏を耳にすると、「有りえない」と叫びたくなるが、今回の演奏は「その楽器で出来る事のすべてが引き出されている」と感じた。本当に良い音、良い音楽(音楽と曲に対する誠実さがよく見える)、良い雰囲気と笑顔であった。楽器もさぞかし喜んでいる事だろう…小人になって楽器のホール内に棲みつきたいくらい、ずっと聴いていたい音楽だった。

      • -

久々に履歴書を書く。大学院入学時に学生証用に撮った写真を使おうと取り出したところ、あまりに意欲に欠ける顔をしているので、明日撮り直しに行かねばならない。
近頃、少しは笑顔になる事に慣れてきたような気がする。

      • -

恋愛関係にある組、の雰囲気は何となく察知出来る。これを「女の勘」というのだろうか。言葉や理屈ではなく、何となく分かる。久々に、気になっていた人を見かけたらば、隣にそんな雰囲気の女性がおられ、少しだけ哀しくなった。何となく、違う。(哀しいと思うだけで終わる、という人にはきっと、恋に恋しているだけだったのだろう。)
人間として好きになる人に、人数制限や厳密な規則はつかないので、そんな人が見つかるだけで嬉しい。
本当に好きな人、本当に自分を好きでいてくれる人がいれば、私は当分大丈夫だ。(前者はいるし、後者は仮定だけれども)