(最後の家族揃っての外食かもしれない).

九時半から楽団の練習、早くも訪れた最終回はパーカッション合わせをした。が家族が祖母の誕生を祝って食事をしようと云うので、練習を早退し早めに帰宅す。
祖母にたまには何か贈り物が出来れば、と思い立った時、贈り物として丁度良い本が浮かんだので、即決した。華道家假屋崎省吾氏が生けた花の写真(『白雪姫』新風舎)がポストカードになった文庫である。気に入った写真は切り取って飾っておいて、と云って渡す。昭和初期の生まれの祖母には、受け取る事の出来る感性かどうか分からないが。今度家に行った時飾られてあれば成功だと思う。

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贈り物を買うついでに、他二点買う。詩集『童女M』、『夢を100万回かなえる方法』、結構な額になったが自分への投資という事で、いつかの食事代でも削れば良い。
後者の様な、少し胡散臭い題名の本は、今まで一度も購入した事がない。考えれば分かる事、今まで自分は自分なりに考えてやってきたし、失敗もしてきた、だからわざわざ買う必要はない、と思ってきたし今も思っている。が、この本は、以前著者ご本人から直接御話を伺い、ご本人自身に興味が湧いた事がきっかけで「読みたい」と思った。興味が湧いた、という事は、自分が幾分か共感出来る、共感し易い質の方であるはずだ。そう信じて読み進めると案の定、確かに共感を覚える事が出来た。新たな発見というより、今の自分の力強い後押しを見出し、読んで何だか安心した。

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無難なものに走る事は時に必要、突飛なものに走る事も時に必要。インスピは突飛なものから得られやすい。冒険というやつかもしれない。無難なもののなかから得る事も出来るが、無難なものとしているうちは、極めて見つけにくい。

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楽団でコンミスさんから受ける注意は、再三自分が引退した部で叫んで来た事と全く同じであり、懐かしくもあるが、今更ながら後輩の苦労と苛立ちを実感する。煩い、と思われようが、注意せずには居られないコンミスさんの気持ちもよく分かる。
互いの理解と信頼で成り立っているのだという当たり前が、今更身に沁みた。