猫は胡坐なんてかかない(多分).

今日で大学の授業はすっかり終わるらしい。大学の暦に頓着しないで過ごした一年間であった。先を丸めた手で顔を洗う猫の様に、砂利道の多い大学の隅に、頓着せず胡坐をかいて過ごした。
大学には行かずに、インスタントコーヒーの湯気越しに、「後期終了」という手帖の文字を見ていた。多分、何の表情も浮かべずに。不規則な生活でぼやけてしまった顔を、手のひらで撫でる。