或る日々の書置き.

或る日
「大阪の雨は風情がない。草臥れたビルの塵が余計に際立ち、街も道路もそらも、皆灰色に塗りつぶされる。
雨の日にだけ行く喫茶店があれば良い。」


又或る日
「珈琲を電動ミルで挽く時、一瞬電灯が薄らいだ。裸電球である。」


又或る日
「今日のひとり酒メニューは、香味づけ鶏唐揚げ、芋焼酎中国茶割り」


又或る日
「笑ってみる。(失敗は笑わないで良い)」


或る日
「半年ぶりに訪れたカフェの、花活け用牛乳瓶は、底が緑色になっていた。半年だ。」


又或る日
「親孝行」