終わった日々.

仕事帰りに大学に行けば、一日はこれからだ、と云わんばかりに学生が活動している姿を目にする。良いなあ、と思う一方で、自分はもう違ってしまったのだ、という寂しさが込み上げる。ステージをひとつ、違えてしまっている、すでに。ボックス前の木テーブルでは後輩が二人、赤い顔をして寛いでいた。
古都の湿気の中で、楽器を弾く。この、知らず知らずのうちに、湿気の粒が肌にべったりとまとわりついて来る感じが、懐かしい。夏が来る。すでに川辺の片側は恋人達に、もう片側は学生のグループに占領されつつある。花火ももうすぐ始まるだろう。
久々に練習を積むと、手やら腕ががちがちに固まった。脱力を忘れている。