鈴カステラワルツ.

鈴カステラが、妙に食べたくなり携えて帰る。お皿にぽろぽろと取り出して、指でくるくると回してひとつ、口に運ぶ。時折摘んで、固さ或いは柔らかさを確認してみたりもする。一体誰が、小さいサイズのカステラを鈴の形にしてやろう、と思い付いたのだろうか。ベビーカステラから鈴を連想出来るものなのだろうか(出来てしまったのだろう)。
ぽろぽろぽくぽく、とやっているうちに、袋が半分程空いたので、木製洗濯ばさみで封をして机の抽斗に突っ込む。
寝台の囲いに凭れ掛かり、お茶で一息つく。そのまま、ころりと横になると最後で、気が付けば次の朝がやって来ている。