handmade.

結局時間が無く、今日楽器を修理に出しにいく予定は実行出来なかった。
私の楽器は、親がきちんと管理していてくれた私の口座に入っている、小さい時から親や祖父母、親戚から貰い続けてきたお年玉やお祝い金で、大学一年目の8月2日に購入したものだ。(つまり、身内が授けてくれたも同然である。)もっと質の良い楽器や違う音の出る楽器を欲しいとは思うが、一から大切に育てて自分のものにした今の楽器が一番馴染む。
…よって、少しでも傷がつくと、毎回大騒ぎ後凹む。

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仕事が休みの母を無理矢理、来月の演奏会で着るトップスの見立てに付き合わせる。「常識的」服装を必要とする時は、社会人に見立ててもらうと良い。また、母は店員の接客をうまく振り切る方法を知っている為、大層楽である。自分で彼是悩んだり、自分の好みのものが欲しい買い物の時は、流石にひとりが最適であるが。
買い物後、母と久々にお茶をして、目を見て会話をする。以前は食事で同席する事さえ避けていた(物凄い勢いで以って一方的に忠言されると、私は何も云う事が出来なくなり、また自分の意見や気持ちを伝える事が出来ない自分や、親を早く楽にさせる事が出来る道を歩めない自分を嫌悪してしまう為)のだが、やっと親の偉大さ(子どもを手元で成人させるという事は、どれだけ大変な事か)と親心がよく見え始めた所為か、親と正面から接する事が出来始めた様だ。自分で自分が嬉しいが、やはりまだ少し気恥ずかしい。
分かってないようで分かっている、分かっていると思っている様だが分かってくれていない母に、もう少し時間をかけてもう少し歩み寄っていこうか。
「どうしたら(例えば、女性の結婚)仕合せになれる、という事なんてないのよ。仕合せは自分で作るもんなのよ。」 こんな言葉(よく耳にするが、自然な調子で力強く吐き出された)を母が云うとは、思っていなかった。実は実に重い言葉なのだ。
暑い一日だったが、私の身体の芯はほわりと心地良く温かだった。

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ひとのこころは、みえるものではない。おもいやることはできようとも。

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クレーム・ド・ブリュレの上の飴を、上品に割り、上品に中身と絡ませて食べる技術を取得したい。スプーンの背で軽く叩いて割る、という方法はどうか。