hanabi.

講義で終わる一日。

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毎年恒例の花火大会が、私の地元で開催されていたらしい。地元住民であるから知っていたのではなくて、帰宅時の駅で浴衣姿の美男美女を多く見かけたからである。
自室からは音は聞こえるが、肝心の「花」が見えない。浴衣姿の人達はとても綺麗だった。侘しくなった為、ビールで晩酌しながら、この日も黙々と講義の復習をしていた。
「 しずけさや 麦酒に染入る 空の音 」
…「花」の無い音の連続は、静かである。少し涼しい。