knock the gate.

鬱で始まり、何も出来ず、ひとからの誘いも断る。音楽をかけるか自然音のみにして、動けない時間をやり過ごそうとするも、「動かないでいても、何も解決されない」と奥の方から自分の囁きが聞こえた事と、怠惰な生活への自己嫌悪で、少しの間だけでも出掛ける事にした。ヴィレッジ・ヴァンガードで、雑貨と書籍類を見つめて帰宅する。その後は、食欲の起こらない身体に少しの食料を送り込み、また寝台に横たわって悶々としていた。直に、涙を出し過ぎたのか、瞼が腫れた。

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こんなくだらない奴がひとを好きになって良いものか、ひとに好かれて良いものか、という具体的な事、こんな屑がこの世になぜのこのこと、生き続けているのか、という漠然とした事、何か不明な事に対する(恐らく無意識に、分析解析を避けてしまっているのだ)不安と恐怖、死ぬ事が怖い為にだけ生きているという虚無感、それらすべてが群れを成して私を追い駆けてくる。今の私には、泣き疲れて意識を飛ばし、朝を待つ事しか出来ない。
こんな状況を、彼のひとに聞いてもらう。勿論、自分でも分からない事を他人に解決してもらおうとは思わないし、それは専門家でもない限り全く不可能である。貴女がいなくては困る人はいる、居て欲しい人なのだ、と説かれる。真っ当な説は有難く受け取るとして、心に響いてきた事は次である。好きであるもの(ひと)を、自分で求めているか、という事である。良いか悪いかは結果として、私が関わる事が出来る範囲にはない。求めなければ、手に入る事はない。人に必要とされる事を望むならば(別に、望まなければ生きていけない、という訳ではない)、自分で何とか歩み出す必要がある。茫と生きていては、ただでは生きる意味等転がり込む事は無いだろう。 そういう様に、ひとの言葉を受け取ってみると、自分には今、そのエネルギーと強さ、積極性が欠けている事が分かった。
なぜなのだろう。些細ではあるが挫折を知っているからであろうか。不器用で相変わらず引っ込み思案だからだろうか。鬱の悪循環だろうか。

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明日は、もう少し、前を向いて、彼のひとを困らせる事無しに、過ごせると良い。傍に居たいのなら、求めねばならない。正当に。
(…求め過ぎると「鬱陶しい」と嫌がるくせに、求めないと死ぬのは当然か?)

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今日の漫画:天才ファミリー・カンパニー―スペシャル版 (Vol.1) (バーズコミックススペシャル) 『のだめ…』の千秋と彼の従兄弟を足して2で割った様な顔と性格の人がいる。随所随所で素晴しく笑えるのだが、今後の展開が気になり過ぎて、ついつい十分楽しまないうちに先へ進みたくなってしまう。千秋の様なオレ様と、のだめ(に限らないか)の様な天然呆け奇人の同居、というストーリー展開は、この著者のお得意の様である。

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男性の「俺」という一人称と、メールでの「俺」という文字に惹かれる。