青い猫に青い薔薇を.

昨日まで聞こえていた蝉の声が、今日はもう聞こえない。やっと秋か、と思いきや気温は高く、まだ衣替えと箪笥の中身の入れ替えをする気が起こらなかった。

      • -

昨日に引き続き引きこもり、明日から再開する授業に向けて準備をするも、なかなか進まず焦る。飲み物を作りに食堂に下りたり、本棚の前に座り込んで読書し始めたり、机に向かったと思えば別の事か「講義は鬱だ」と愚痴るか、常に心は作業から遠いところにあった。
思えば、ずっとこの様な調子で休暇を過ごしていた気がする。まあ自分のする事だから、仕方がない。ゆっくりする事で物事を見つめなおす事も十分出来、良かったと思っている。所詮は凡人のする事、理想の生活を完璧に実践出来る訳は無い。
最良の妥協点を見極める事が大切だ。

      • -

兎は、寂しいと本当に死んでしまうのだろうか(遊びとなにの事しか考えない動物、と耳にした事もあるが)。平穏無事な生活が好きなだけのような神経質な顔をしているが、実際どうなのか知らない。
私は寂しくても死なない。紛らわす為の行動も、取ったりしない。きっと、寂しいと思いながら寂しいと云いながら、寂しさを満喫して生きていくに違いない。
青い猫は、青光りする程艶やかな黒猫で、青い目をしているのだとおもう。

      • -

青い猫の事を想像していると、不意に青い薔薇のイヤリングを作りたくなった。以前街で、青い薔薇のパーツを見つけたのだ。赤いのは、薔薇の季節が来た時に取っておく。先日、青いカーディガンを買ったので、丁度良く合うだろう。