それでも進む.

師匠と弟子、眠気とだるさが抜けないままに、楽器を弾く。耳が大切、音をよく聴く事、と何度も云われる。再現したい音、改善したい醜い音、自分の中にもストックはいっぱいあるが、自分の腕で実際の音に、振動に出来ない事、空気に放ってやれない事が悔しい。単純な事が難しい、大切な事は目に見えない。練習しなければ克服出来ないと分かっていても、自分の音に嫌気が差してつい練習を止めてしまう。色んなものを乗り越えないといけない時期に来ている。目標が見える事は喜ばしき事だが、蜃気楼の様にそれは遠いところにある。一生手は届かないと思うが、進みたいから進む。

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碁盤の目の古都に慣れた所為で、自分が極度の(本当にどうしようもない程の)方向音痴だという事を忘れていて、ひどい目に遭った。目的地に辿り着けないどころか、最寄り駅に戻るにも道に迷う。方向が全く分からない。…念には念を、今後は完璧な地図を持ち歩く事にする。高層ビルの隙間、ひょんなところにある住宅、なぜか引き寄せられ入ってしまう商店街、商売の街は恐ろしい。
迷った後電車待ちの時間に、メロンパンを齧った。牛乳を飲んで安心する。