感謝も.

エントリーシートに書く内容を「ああでもない、こうでもない」とこねくり回していたらば、夜が明け直に日が高くなった。仕上がったものの、こねたからと云って良いものが出来たかというと、否である。これも慣れだと良いが、提出先の人事の人に申し訳ない気はする。
数時間死んだ様に眠ってから、書類を古都の中央郵便局から速達で出し、地元に戻りレポートの為の資料を狩りに図書館へ向かった。向かうバスから茫と見慣れぬ街を眺めていると(今日の景色は灰色だった)、すぐ下車する停留所に着き慌てた。僻地、と云えども、所詮小さな街なのですぐ着くのだ。バスの客は私だけで、何の前触れもなくいきなり下車ボタンを押したものだから、バスの運転手も慌てていた。ぼやりとした客に、ぼやりとした運転手が、ぼやりとした街を行く。
図書館のある付近は、美術館と林と池のある散歩道、凝った遊具のある遊び場があり、落ち着いていて雰囲気が良く、気に入っている。何より空気が美味しい。春と秋なら、読書や散歩をしに来ても良い、と思った。
閉館前1時間に駆け込んだ所為で、複写と資料探しを駆け足で済ます必要があり、無駄に疲労す。特に、分厚く大きい辞書を複写するのは骨が折れる。頁をめくりコピー機にセットする度に、よっこいしょ、(ふぅ。)と呟きたくなる。
帰宅後は、祖母宅に遊びに来ていたハトコと祖母とで食事をする。肉じゃがを戴く。芋が良い具合に半分とろけていて、肉にそのとろけた芋を絡ませて食べると美味しい。関東出身の祖母の拵える肉じゃがは、豚肉が入る。尤も、たとえ関西人であっても、今は牛肉自体食べる気にならないだろうが。
私と殆ど正反対の性質と格好のハトコを見ていると、祖母に対して私が孫で申し訳ない気がいつもする。「あんたもこうすれば良いのに」と云われるが、そうしたいけれども出来ないのが半分、そうしたいとは思わないのが半分で、余計に申し訳ない。

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身内には、謝ってばかりだ、と思う。