人がいなくなる事.

uopus2006-02-08

After eightという名のチョコレエトを食べた。ミント味のペイストが、締まった味のチョコで薄くくるまれている。一枚で口の中と食道がすっきりして、余った食欲がなぜか満される。深い緑に金色の文字、レタリング、かたち等すべてが美しく上品なデザインのパッケージ、が目を惹く。
幼い頃よく食べた、青いチョコミントアイスクリイムを思い出した。スイミングスクールの後毎回、百円玉を親から貰い近くの自動販売機で買っていた。だるい躰にその涼しげな味が丁度良かった。

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口の端が裂けてしまっている。空気が乾燥している時や胃が弱っているらしい時等に、何かの拍子でぴしっと裂けてしまう。食事や会話で大口を開ける事は、避けられない日常茶飯事であるせいで、本来なら放っておけばすぐに塞がるはずの裂け目はそれらの度に開いてしまい、毎回なかなか治ってくれない。終いに口を開ける事が億劫になる。こんな無精は、口が裂けている時とごくたまに顎が外れそうな予感がする時くらいだが、えらく怠惰に思ってしまう。

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数年前、部活のOBさんでほぼ技術顧問的役割で楽器屋さんの方がたびたび連れて行って下さっていた、お酒を出すお店のママさんが、先日亡くなったそうだ。急にお店が閉まってしまった或る日から気にしてはいたが、またお顔を拝見出来ることなく旅立ってしまわれたとは、とても寂しい。旦那さんを早くに亡くした後も元気に頑張り、美味しい御飯(スパイスの効いたピラフ)とお酒(美味しいジントニックだった)を振舞って下さり、若々しくてとても格好良い元気なおばちゃんだったのだ。(OBさんのように昔から懇意にして付き合っている訳でもなく、お客で数回行った事しかないが、それでも素敵だと思える方だった)
人がいなくなってしまう事のさみしさ、で身体が痛い。

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今日の読書『百鼠』:日々のひっかかりや空想を物語にする面白さが見えた。表題作よりも個人的嗜好としては一作目が好きだが、読み込む楽しみと印象の強さはやはり表題作に有り、三作目は澄まし汁の様な存在だ(勿論よい意味で)。

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音楽と楽器について話したり、楽器や楽譜を出してくる師匠はとても楽しそうで、良いお顔をされる。うまく掘り下げて色々聞き出すと、なお嬉しそうにされるので、愛しくなってしまった。素敵なお人である。こんな方と音楽をつくってみたい。楽器を演奏されている時や指揮をされている時のお顔も、あまりに嬉しそうなものだから、忘れがたい。
Vivaldiマンドリン協奏曲ハ長調を見ていただいた。バロックはいじり様があって楽しい。