成績表に咲く薔薇.

ノラや―内田百けん集成〈9〉 ちくま文庫』大の男が毎日毎日、いなくなった猫の事で涙を零す。猫可愛がり、とはよく云ったものだ。

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山崎製アップルパイを久しぶりにがっついた。昔からある様な気がする。気取らないパッケージで、ごてごてとしたパッケージの片隅に追いやられてはいるが、存在感はなぜかある。惣菜パンの中で一番親しみを感じる。単に私が保守的だからかもしれない。

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職場訪問に行った先の担当者は、同じ歳ではあるが肌と瞳に潤いある色白美人、若そうだがしっかりとした物云いの人で、訊いた内容よりもその人の事ばかり印象に残っている。

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二日前のレッスン後、楽器を拭き忘れた事に気がつき、やきもきす。自分のとは云えども、指紋の跡は大嫌い。

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風邪なのか花粉症なのか分からないが、合わさった様な症状がでている。留まるのか出るのか定まらない状態の鼻が苦しい。

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今日ようやっと成績表を取りに行く事が出来た。院生の成績表はなぜか手書きか判子で書かれていて、印字よりも温かい感じがした。「優」「良」「可」「不」点数と漢字の画数が減っていくだけでなく、漢字の空白部も減る。「不」に至っては、何も「囲い」、得る事が出来ない。「優」は薔薇の様な存在の漢字に感じる。そろそろ研究も進めなくてはいけない。

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珈琲をひとと呑む。喫茶店のテーブルの上で、小さな猫(のぬいぐるみ)を遊ばせていて、水を注ぎに来た店員を困らせた。二十歳過ぎの大人(見かけのみ)がふたりして、ミルクを猫に飲ませる仕草をしているところを見られてしまった。