事の隙間.

何かが足りないと思うのです。でも、何が足りないのか、分からないのです。どうしたら、分かるのでしょう。

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雹が降ったらしい。
雨と雷の音を聞きながら、暗い台所で静かに昼食を摂った。不意に母に電灯を点けられ、お礼は云っておいたが内心不満が募った。灯りが要らない時だってある。そもそも、人工の白い光は好きでない。眩しすぎる陽も同様で、雲間やカーテン越しのそれが丁度心地良い。

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わざわざ家の外に見に出た雹の事、雹に当たって頭を引っ込めていた鳥の事、門で寝ていて邪魔な猫の事、それらをいちいち教えてくれるひとが好きだ。日々の細かな有様を、「下らない」と蔑ろにしないで、受け止め時に面白がる人が好きなのだ。ざくざくと、猛スピードで生きている様な人も、格好良いと思うけれども。人による、かもしれない。

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やっと自室の片付けに踏み切ったのは、23時だった。書類と書籍を片付けて、机を拭いたらこざっぱりとしたので、よしとして打ち止めにする。掃除機をかけるのは、明日にする。気分がもやもやして、やる気と気力がでない時は、掃除に限る。自分で何かをやっつける事が大切なのだ。腰が上がれば、早い。
書籍を収納するスペースが終に無くなった為、紙袋に一時避難させた。直に床に置くのは気持ちが悪い。すでに紙袋の群れが出来上がっているので、一つ大きなのが増えたところで違和感は無い。