コミュニケーションのお作法.

説明会後、面接というスケジュールであった。
説明会は、授業内容と辛うじて経営者には惹かれるものの、説明の仕方や社員の物云いが、いちいちしゃくに障り、希望は少々磨り減る。決めつけた様な云い方や、若者への短絡的な批判に、拒否反応が沸き起こった。
面接では、会場に着いた時から「残念な予感」がしていた。集団面接のメンバーがすべて、美人で感じの良い女性だったからだ。笑顔も云う事も地味な者には勝ち目が無い様に思えた。やはり、見た目は大切だろう。 案の定、美人で声がかわいらしい人に対しては、心持面接官もにこやかだった様に思える。
圧迫面接とは云わないがもし故意でなければ、かなりこちら側に失礼な面接を受けた気分である。たかが学生サンに対する機会、お疲れなのは分かるが、明らかに礼を欠いている。聞く姿勢が悪く、質問をその場で考えている感があった。圧迫面接なのだ、と説き伏せられたなら、まあ納得しても良いが、学生を批判する前に自分を省みたらどうなのだろうか。
と、一通り文句を溢してはみたが、今日受けた二次面接はお堅い会社ではなく、名目上は株式会社であるだけの小売業であるので、ラフな雰囲気である事は承知せねばならない様だ。

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ひとと百貨店をうろついた。ああだこうだ、と云いながら服を見たが、お互い今は服にお金を割く余裕はない。そんなところが、似ている。自分自身、こんな服も着てみれば良いのに、と責める様な口調でアドヴァイスを受ける事は好きでないので、ひとにも極力圧力を掛けない。恐らくひとも「うるさい人」は好きでないのだ、と勝手に思っている。
ユニクロをふと覗いたらば、竹久夢二デザインのTシャツが並んでいた。ブームがここまで来たか、と思うと同時に、「これ欲しい」という科白を口にしていた。着た事のない色を身体の前で合わせてみると、その色は違うよ、と云われた。保守的なふたりである。
猫の縫ぐるみを見つけては、必ず遊んでいる。

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自宅に着くと、父が拵えたボンゴレ・ビアンコが待っていた。先日TV番組で紹介されていて、母が父に「週末に、あれ(ボンゴレ)作ってよ」と云ったのを父は覚えていて、仰せの通りに拵えたのだ。浅蜊が浴びたであろう白ワインの残りを、ひとりで飲み干してしまい、父に叱られた。
だって、のまなやってられへんねんもんさ。