ベクトル達.

第一志望企業の一次面接を受けた。面接官を笑わせてしまった。しかもそのうちの一人は、一年前受けて落ちたアルバイトの面接官で、且ついつも行く店の店長だった。予想はしていたが、まさかであった。 もし縁が無かった場合、また店に行きにくくなるではないか…!
帰りの電車がそろそろ地元に近づく頃、隣に座っていた見知らぬ方が電話で「五時半に***に…」と、今さっき受けてきたばかりの店名を云ったのでまた驚いた。
再度出掛けた帰りの電車待ちの時間に、電話でメールをチェックしてみると、一次面接通過の連絡が来ていた。やれやれ。しかしやっと楽しい面接が出来たので、少し光が見えた。初対面の人に話をする事自体は苦ではないが、分かってもらえるかどうか、分かろうとしてもらえるかどうか、快不快の感知度で楽しさ、やり易さは変わる。

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五月、六月は比較的演奏会が多く、楽しい季節である。今日も予定通り演奏会に行く。しかし、買い物と母の日の贈り物選びに時間を食い、Ⅰ部を聞き逃してしまった事が悔しい。
ついに穴が開いてしまった靴の代わりに、新しい靴を一足買う事にした。内股の所為で、すぐ靴が駄目になる。靴底が減っても、靴自体はまだ草臥れてはいない場合が多いので、修理に出せば良いのかもしれないが、あまりに酷く減ってしまうので、修理可能なのかどうなのか、分からない。 初夏から夏用に、真珠色で先が丸く絞られているものを選んだ。
母の日には、ものをあげて喜んでもらった試しがないので、皆で味わえるようにワインにした。寝てもとれない疲れを嘆いて「お酒が飲みたい」と母は近頃云うが、それは中毒になりかねないので、注意しておいた。しかしたまに嗜む事くらいは良さそうだ。 数十分悩んだ挙句、普通の立派な白、赤ワインでなく、ドイツ産の、苺の果汁入りという赤いスパークリングワインを選んだ。 最初に行った高島屋の、立派なワイン売り場で、横の熟年夫婦のおばちゃんの方が「ワインは二千円出せばそこそこ美味しいのが飲めるわよね」と云っていた。千円しか持ち合わせがない私は、小さくなって売り場を退却した。

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演奏会場所は、バスで行くと40数分、地下鉄に十分乗った後歩いて30分かかった。新しい靴で帰りの道を歩くのは流石に酷ではあったが、行きしなの様に混雑しているバスに一時間近く乗るのも耐えられそうになく、変な靴音をさせて懸命に歩く。ストッキングだと、靴の中で足が滑り、余計にうまく歩けない。

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演奏会自体は、随分元気、血気盛んであり、晩秋の演奏会ではどれくらい良い方向に成長した演奏を聴く事が出来るか、と楽しみになるような弾きっぷりだった。一人の奏者から一人の指揮者に飛ばす、という縦のエネルギーは十分感じられた(ベクトルが何本も指揮者に突き刺さっていた)。次は横のエネルギーの広がりを見たい。
学生団体はいいなぁ。

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矢印は好きな記号のひとつ。

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鳩と地球儀のついた封筒が来ていた。書類選考は無かった様だ。