洒落者とマンドリン.

すぐにお酒に酔いそうになる。暑さで体力が消耗しているからだろうか、それとも単に衰えただけだろうか。

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マンドリンを抱えて格好をつけている萩原朔太郎の写真を見かけた。『作家の猫 (コロナ・ブックス)』という猫飼い作家の写真資料集に載っていたが、以前他でも見かけた様な気がする。*1長髪でいかにもという感じで、谷崎の『痴人の愛 (新潮文庫)』に描かれているマンドリン部の不良達(だった様な、薄い記憶)を思い出した。なかなか絵になっていて、好きな写真だ。・・・何冊か詩集を持っている、と思っていたが、『猫町 他十七篇 (岩波文庫)』しか見つからない。図書館で借りて読んだだけだったのかもしれない。(古都に「猫町」という名のグリル喫茶があり、評判と共に雑誌でよく見かける)

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自分を見失っている状態は、単に少し弱っているだけの気がしてきた。もう以前よりは簡単に崩壊したりしないはずだから。

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猫の足の、あのカーヴを描いて地にぺたんことくっつく様子が、可愛くて仕方が無い。よって「猫足」の家具類にも弱い。

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<追記>
後日、例の"A Weaving Girl"を弾いてみた。静かな明るさを伴って、8分の6拍子でゆったり進んでいくモティーフが繰り返されるともかく平和な曲である。かったんかったん、という感じが、この拍子で表わされているのだろうか。

*1:マンドリンは学生時代からの趣味で、25歳で三四ヶ月、比留間腎八氏(マンドリンをドイツから持ち帰り日本に存在を広めた人、との情報あり)に習っていたらしい。作曲もしていたらしく「A Weaving Girl(機織る乙女)」というマンドリンの為の曲も残している。こちらにギターを弾く萩原朔太郎が、お洒落好きな趣味人として載っている。