本とお酒があればうれしい.

外出といえば、自宅から徒歩五分の図書館に『響きと怒り (講談社文芸文庫)』を借りに行き、他に手に取ったを暫く読んで帰るくらいで、後は一人暮らしをしている祖母宅で、家族揃って食事をし、一日が終わった。
半分読んで置いてある『おめでとう (新潮文庫)』『中国行きのスロウ・ボート』はやはり読まずに、一冊は未読本の小山の中、もう一冊は寝台の側の小山の中に置きっぱなしになっている。未読論文の地層も徐々に厚くなってきて、ただただ目をやっては「あー」と唸ってばかりいる。
レポート課題として出ている作品は、フォークナーの作品でも『響きと怒り (講談社文芸文庫)』ではなくて、『アブサロム、アブサロム!(上) (講談社文芸文庫)〈下〉』であるが、レポート課題の為と単なる興味の為に『響きと怒り (講談社文芸文庫)』も読んでやろう、と無謀な事を考えているまでなのだ。(なぜ無謀かというと…原文も、勿論訳本も、極めて読みにくく、内容もいくら読み込んでも足りないくらいの充実ぶりであるから、一作読むのにも否一章読むのにでさえ時間がかかって仕方がないのである)しかし一作に興味を持つと他の作品も気になるのが活字好きの常である。そして更に誘いをかけられる要因は、その何作かは、或る(架空の)地で生じた話、という設定で繋がっているという点にある。以上の様な顛末で、危うく分厚い全集を借りかけた。一冊でもたっぷりとした量だが、これがフォークナーともなると、二冊組になる。借りかけたが、「否、これは違う。今はこれじゃない。」と思い留まったのだが。全集なんて読んでいると、レポートの提出期限が終わってしまう。そういう作家なのである。いずれにしろ、ノーベル賞作家は手ごわい。

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ほうっておくと、人はすぐ現実逃避をしたがる。

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雨の所為でそれ程喉が渇いていなかった所為か、缶一本分のビール様アルコホルを飲み干すのに、今日は骨折った。炭酸でお腹がころんころんになった。

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このところお酒の記述が多いのはなぜか、というと、母がショッピングセンターのくじ引きで一等賞を当てた景品として、「その他の雑酒」というものを(ビールや発泡酒とは少し違うが、味や見掛けは似ている。雑穀や大豆で出来た安価なビールで、今回当たったのは「のどごし<生>」という商品名のものだ)一ダース持って帰ってきたからである。
「扇風機とお酒なら、お酒の方が良いでしょ?・・・扇風機が良かった?」「否、有難う。」そんな顛末で、殆ど毎日飲んでいる。意外に美味しい、少なくとも下手な発泡酒よりは美味しい。喉越しが派手な事を除いては、であるが。やたらじゅわじゅわと弾ける。
身体の都合で飲めなくなりそのままにしてあった父の黒糖焼酎を空けてしまってから、お酒の買い置きをしなくなったので嬉しい。すでに家族には「酒飲み」の認知をされてしまったが、両親の家共に酒飲みの家系らしいので、別段のお咎めはなかった。

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知識や知力を問うテレヴィ番組を観ていると、元から無かった計算力や応用力はさて置き、漢字の知識が低下し始めている事に気づく。書く事はまあ出来なくなっても何とかなるが、読む事が出来なくなると、生活への支障は案外大きい。新聞レヴェルは維持する必要がある。
電子辞書の良し悪しを考える。億劫がらずにぱっと手軽に調べる事が出来る点では、学習の大きな支えになる点が良し、調べて表示で確認した後はぱっと消える、書いてどうこうという手応えが無い点が悪しであろう。

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論文に飽きたら、手本としたい文章を原稿用紙に写す、という作業をしようと決めている。候補作も幾つかある。が、論文に飽きたからといって手を休める暇も、飽きる程粘るという事も、今のところ無い。

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「地球の気温が+2℃で大変な事になる」という報告を或る番組内で目にした。+2℃の歯止めをかける為に何か対策を打ち効果を上げる事が出来る年は、正に今年なのだと云う。ひとごとの様に構えている場合ではないよ、皆さん。地球環境に優しいもの、という気遣いで随分変わるらしい。
私がやっている事と云えば、紙と電気の無駄遣いを抑える事だろうか。小まめに電気を消しコンセントは抜く。コピーは裏表、仕損じはメモかブックカヴァアにする。
環境問題の報告の後が、巨大建築をどうやって建設するか、という報告で、この番組内の構成は矛盾している、事の重大さがやはり分かっていない大人が居るな、と冷笑す。
ちなみにこの番組を観ていたのは『ダーリンは外国人―外国人の彼と結婚したら、どーなるの?ルポ。』でおなじみの方が出演、との事がテレヴィ欄に載っていたからでしかないのだが(予想通り面白かった)。なかなか得るものは大きい番組である。
感嘆詞は、異言語間での相違が現われにくいらしい。alamak「アラマア」。