邪道と正道、一般道.

冷たい烏龍茶漬けは邪道だ、絶対不味い、と思っていたが、冷たい麦茶漬けは悪くなく食べきれた。しかしやはり温かくないと独特の感動が全く無い。

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何年ぶりかに試験を受けた。前日から朝にかけて、資料とノートを見直す。書き出して覚えようかと思ったが、至るまでに瞼に限界が訪れ、睡魔により無理矢理床に就かされたので、結局何度も紙をぺらぺら捲り、頭の中で整理をする事くらいで試験に臨んだ。
勢い良く睡眠を摂ると、きまって夢も勢い良く押し寄せる。どろっとした夢がどどっと来る。また金魚の夢を見た。大量の赤く小さな金魚が、ぴちぴちと体当たりを仕掛けてくる夢だった。死んじゃうから止めて、という気持ちと、気持ちが悪いから来ないで、という気分が混ざり、起掛けは頭がぐらぐらしていた。が、これは夢の所為というよりは、睡眠不足の所為である。兎も角、寝坊をする事なく受験出来た事を目出度く思う。
試験は要領の良さで何とかなるものだが、要領で通過したところで勉強にはならない。自分の取り組み次第である。
愚弟の大学は、教師も黙認する程カンニングが当たり前になって来ているらしく、カンニングをしている同級生について愚弟は平気で話をする。彼はカンニングをしなかった代わりに、単位を落とす事が決定したらしい。カンニングしたら良かったのに、という母はどうかと思い、説教をしておいた。(確かに、留年されると家計が厳しくなる事は自明ではあるが) 一方我が大学は、救済課題を与えるから、カンニング等小ずるい事はせず(発見され次第懲戒処分)、正々堂々と当たって砕けなさい、という制度が徹底している。
規模の壁は仕方がない、という云い訳で片付けてしまっていいのだろうか。

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こじんまりとした映画館でひとり映画を観た後、結婚する友人への贈り物について考えながら、ACTUS(高級家具、インテリア店)をふらふらする。普段の生活には縁のない品ばかりだが、見ていると楽しい。使い勝手の良い家電等に目星をつけておく。
自分なら、植物や明かり(照明器具)が欲しい。家具類は必ずしも上等な新品でなくて良い。
ACTUSではいつも石鹸を買う。化粧品屋で売られている洗顔料は、品数も種類も多く、配合されている成分もよく把握出来ない為、もはや信用出来なくなった。いっそ天然成分だけで、そして好きな香のするものが良い。値段は安価な洗顔料とあまり変わらないが、肌には意外にあう様で、程好く洗いあがる。
野ばらとグレープフルーツ、ジャスミン、サンダルウッド、どれにしようか未だ悩んでいる。「これぞ私の求めていた香り」と、このフランス製だとか云う石鹸に出会ってから、二度野ばらを選んで使ってきた。

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映画は小さな映画館で観るに限る。ミニシアターは「色々な人」を受け入れる。大規模で内装が派手な、立っているだけで疲れる映画館は、パワーがある時しか入る気にならない。あれはあれで良い時もあるのだが。無意味にはしゃいだ気分になるので、派手で単純明快なアクションもの等を誰かと観るには良い。

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通り雨が収まるのを地下鉄出口で待ち、その後空腹を抱えて彷徨う。考慮に入れていたカフェに行き着けばお休みで(絵本カフェながら甘過ぎない、マスターの好みを映したどこか男性的な雰囲気が心地よいのだが、雑誌のインタヴュウでマスター曰く「実は『BRUTUS』(雑誌)を読むような質の男性に来て欲しい」とあり、それ以降拗ねて行かなくなった)、結局同じ建物に入っている湯葉料理を出すカフェに入った。
雨上がりの外界を窓から見ながら、温かい豆乳釜揚げうどんを食べた。あっという間に麺を食べ終える。六分目くらいのお腹は、浸け汁に足した豆乳でその後満たされた。豆乳に目一杯の生姜はなかなか暖まるし、相性も良いらしい。チャイみたいなものだろうか。

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赤と白の水玉模様の手ぬぐい(それでも日本の職人の手による品らしい)を、CDの埃避けに買う。
昨日から真っ赤なものにばかり惹かれている。もうさすがにお腹は一杯になった。