襟と首の間の隙間に.

久しぶりにひとと昼食、お互い辛いものを食べる。坦々麺は大盛りで、途中で諦めた。美味しいだけに勿体無いが、食べ過ぎると、血を吸い過ぎて膨らんだ蛭の様に動けなくなるので、仕方が無い。
その後、自室の本棚に入りきらなくなった漫画を、引き取り手である部の同期に届ける為に、大学に向かう。1時間程近況報告をし合う。
彼は同じ師匠に楽器を習っているので、レッスンの話を少々した。話しているうちに、先日師匠に指摘された事を思い出してテンションが下がる。

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漫画の礼にマカロンを貰った。メレンゲ菓子には目が無い。味に合わせた色がほっと華やかで、美味しい。外はさくり、中はとろり、というやつに、どうも人は弱いらしい。イチキュッパと同様に。

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いつもの温かい手に救われる。

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雷の音は聞こえるが、ざあと降らない雨が気に食わない。



以下、師匠による指摘についてのメモを残しておく。技術の問題よりも、精神に問題がある、との事。
技術の問題よりも、精神に問題がある。詳細を記すならば、以下の様になる。
うまく弾けなかったり自信がない箇所で弾き直してしまう(曲を通して弾く事が出来ない)癖の所為か、もしくは何らかの原因(緊張、プレッシャー、混乱等)により、集中力が途絶えて更に混乱する事でミスが多発する、という点である。記憶によると、弾き直しの癖はごく幼い頃についてしまったものらしい。また、集中してしまうのが怖い、という思いもある。なぜかと云うと、集中すれば、どうしても感覚的に弾いてしまい、客観的視点を持つ事やテンポ制御が出来なくなってしまう気がするのだ。きちんと考えて音楽として弾きたい、と思ってしまう。根底をどうにかせねば音楽をやって行けない、と云われた様なもので、自分でもきっとどうにかしてみせる、と思うものの、これだけ深く刻まれた癖を一体どうして直していけば良いものか、分からない。多分統一してある原因は、自信のなさである気がする。以前は練習を重ねる事で覆してきたものだが、練習がまともに出来ていない今は、自信がつかなくて当たり前、又今誰かに師事している時点で、自分なりにでも頑張って練習すれば使い物になる技術が身につく、という思い込みは消えてしまった。
芸事には強い自信と精神力が必要なら、今の自分は門前払いを食っている。一体今まで、何をして来たのだろう。何を夢見ていたのだろう。一生懸命やってきたのにな。つもり、だったという事か。或いは、頭で音楽をしていたという事かもしれない(中途半端な程度しかない音感の所為、とも云える)。
と一旦しょ気てみたものの、しょ気ている場合ではないので、ともかく練習をする。