おもしろきこともなき世をおもしろく.

相変わらずPCに向かっていると、対人用の皮膚が腐れていくな感に捕らわれ、困る。顔が見えたところで本質までは捉えがたいもので、顔の見えない相手ともなると、本質の上澄みを指先で掬う程度の付き合いからしか始めようがない。されど、計り知れぬ、という行き止まりの先を行こうとせねば関係の先は見えない。何とも人間関係とは難儀であり、又簡単に諦めの道を選ばせてはくれぬものである。

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三千世界の鴉を殺し 主と添寝がしてみたい」(高杉晋作木戸孝允作都々逸)の、小泉八雲による翻訳を、ネット上で発見す。驚いた事に、八雲が初めて世に紹介したらしい。

This my desire:to kill the crows of three thousand worlds,
And then to repose in peace with the owner of my heart!

the owner of my heartか・・・確かに主だ。三千世界という仏教用語に注釈をつけるべきだと思う。
「人の恋路を邪魔する奴は 窓の月さえ憎らしい」
都々逸で粋な会話と猥談をするのだろうか、大人は。調べてみると使えそうなものが幾つかあって楽しい。この文化も、もうそろそろ再点火されても良さそうなものだ、短歌が来たら次は都々逸だ。(時代の流れや趣味の問題なのだろうが)
「お前死んでも寺へはやらぬ 焼いて粉にして酒で飲む」・・・エー相手の名前は 聞くだけ野暮よ。
美空ひばりの「車屋さん」をYouTubeで検索していると、初ブラジル公演の映像が出て来た。嗚呼このお声が聴きたかった。他に、踊りの先生かどなたかが「車屋さん」にあわせて踊っている映像があるが、こちらは興ざめであった。Japanese Traditional danceと紹介されているのが気になる。違う、とは云い難いが、全世界に紹介するには何とも云えぬ羞恥心を抱かざるを得ない。

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永遠のシュールガイドのいない夜
深夜にAmazon昼海幹音夢と寝言を衝動買いする。火星人は衝動買いの星の住民だそうで、順調に衝動買い人生を歩んでいる。東京事変の元ギタリストというこのギタリストが単独で気になり出したので(レゴラス君ヘアでオフィシャルHPのタイトルを「ジュテーム」とつける三十路、という点にも)、追い駆けてみる。期待通りだと良いが。
ギターがうまい人が好きだ、これはもしかして、いい声で鳴く雄が好きな雌と同様の習性なのかしらん。ベースがうまい人はもっと好きだけれども。
他に井上陽水を一日中流していた。「カナリア」(カナリア、と連呼するニュアンス)と「野蛮な再会」が好きだが、「真珠」のシュールな歌詞には舌を巻いた。彼の曲の中では「傘がない」が一番好きだが、カラオケで歌うとなると明らかに盛り下がるであろう事が悔しい。盛り下がりそうな曲ばかり好きなのだ、私は。