草と虫に捧げる.

uopus2006-09-05

子猫に逃げられた。写真を見ても逃げ腰なのが分かる様に、どうも不躾に近寄りすぎたらしい。ごめんなさい。野良猫コロニーでは見かけない毛色、捨て猫でない事を願う。頭は真黒、耳の縁が白いのが可愛い。何とも良い色だった。
帰りは見かけなかったから、成猫について行ったのか、誰かがつれて帰ったのか。無事を祈る。
母によれば、眼光の鋭い痩せた黄縞猫は、我が家の庭を近頃彷徨しているらしい。いつかれてもきちんと面倒を見る事が出来ず、面倒を見る気もないので、可哀相でも決して餌はやらない、という事になった。・・・こっそりやってしまいそうだが。

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時計に追いかけられる夢を見、また疲れた。どんな時計か、という事は覚えておらず、兎も角「時計に追い駆けられた」という意識で覚醒した。時計の顔をした人に追い駆けられたのかもしれないし、或いは「時計」という事になっている人かもしれない。ひょっとすると、足の生えた時計かもしれないが。焦るばかりである。

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数子さんの番組で、火星人が「ずばり」と云われている光景が、同じ火星人にとって痛かった。奇人変人、プライドが高い、お金を湯水の如く使う性質の火星人、時と必要に応じてきちんと、気紛れでお子様の様な行動っぷりを自分と周囲の事を考えた行動に変えていかねばならない時もあるとか。
運命が狂った、自分で狂わせた、と云うが、運命に従う事が良い事なのか、知らない。従う事がつまり、自然で自分にあった生き方なのかもしれない。

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川辺でたこ焼きを食べて、近くのベンチで読書をする人を気遣いながら小さな音で楽器を少しだけ弾いた。雨雲が出ていて、陽が楽器に当たらず丁度良い。
静かな生活である。そこにあったのは数人の人、草木、虫、散歩中の犬、川、石と木のベンチ、石、そら、空気、後は忘れてしまった。

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陽が高く昇るまで眠っていると、未だ頑張るツクツクボウシか、そろそろ巣作りがしたいらしい山鳩のググーボッポーという鳴声に叩き起こされる。否、起こされる数時間前からうなされている気がする。
地球の自転速度が変わると、立派な体内時計を持つこの動物達が真っ先にいなくなってしまうのではないか、と思う。しぶとく汚く生き残るのだろう、私等は。なんせ、小鳥が鳴き出す頃にならないと眠れないのだから。朝焼けが不気味だ、と思う事のある生き物だから。

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百円で買うのが忍びなくて置いて来た『静かな生活』が読みたくなった。もう何度も読んだが、その静かな空気が突如欲しくなる時があり、再び手に取ってしまう。明日買いに出よう。
恢復する家族』も「大昔」に読んだ覚えがある。こちらはエッセイ集だったかしらん。

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近頃ほぼ毎日、夕飯の食卓に、山芋をすったものにオクラ、の小鉢がのぼる。粘々特集か。そこになめ茸(瓶入りで売っている)を更に投入、黒糖と鰹出汁入りというミツカン黒酢を少々、醤油も少々足し、かき混ぜて麦入り御飯にかける。この食べ方が気に入っている。食欲の無い日でも、すっと喉を通過して腹に収まる。
美味しい食事には目がない父にも、成る程、と云わせた。