無眠草.

頭を使わない単純な打ち込み作業をしていたので、ようやく音楽を聴く時間が出来た。昨日から聴きたかったバッハの無伴奏チェロ組曲を聴き、それらが旧約聖書だとすれば新約聖書的存在であるベートーヴェンチェロソナタも聴く。心の在る音楽。
眠い時期なので幾らでも眠る事が出来るが、現実的な夢ばかり見て、起きる度に焦りの気持ちが増すので、嫌々ながら、えいっ、と起きだす。一時間ほどして買出しに行きたくなったが、現実逃避がしたいだけなら止めておけ、という「脳内警報」が発せられたので止めて、甘いコーヒーを拵えて机の前に戻る。豆乳と砂糖とシナモン(終に賞味期限切れになってしまった。香辛料は期限内に使い切った例がない。)を放り込んで混ぜると、まあまあ好みの甘さに仕上がって機嫌を良くした。が、色は良くない。

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眠い、という文字を見ると、途端に眠くなってくる。

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二ヶ月半程研究室に足を運ばず、同専攻の学生と教師に会わないように、そろりそろりと生活してきたが、夢の中ではもう何度も会っているので、久しぶり、という気が全くしない。
「お会いしたぢゃないですか、夢の中で。」
眠りの森の美女に夢を見せていたのは、一体誰なのだろう。