芝生の上で舞う喋喋.

日蔭で猫が眠たげに寝転んでいるところを観察していると、猫から挨拶(ではないのかもしれないが、この猫は愛想が良い奴だから、と勝手に決め込んでいる)をされたので、挨拶しかえしすと、もう一声、にゃ、と云ってくる。会話だろうか。

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庭の樹に毛虫やら巨大な芋虫が沢山くっついている不快な夢は、しばしば見る。ただただ気持ちが悪く、早く駆除しなくちゃ前に進めない、と思う。

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楽団の練習で高校の音楽室を借りている。ワックスが剥げわずかに軋む木の床、机代わりの板の付いた椅子、五線譜が引かれている黒板、静かに眠るティンパニーと、埃を被って色あせたカヴァーがかけられているピアノ、窓から見える中庭の芝生、高校生の自分をそこに見出そうとするが、もうすでに不在らしい。丸い穴が均等な距離を以って並んでいる壁を、指でなぞる。
改造車が、学校の側だというのに、爆音で走り抜けていくのに指揮者が閉口して、合奏は少しの間止まってしまった。

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どうしてもお茶漬け、しかも、大きくてふかふかの梅干を乗せたやつ、が食べたい、と浮き足立って朝食に下り炊飯器を開けると、炊き込みご飯がお釜に収まっていて、がっかりした。そうだった、昨夜は炊き込みご飯だったのだ。
仕方がないので、邪道、下手物と知りながら、お茶漬けを強行してみる事にした。結果、香ばしくて悪くないのだが、どうもお茶漬けの素に醤油風味炊き込みでは、塩分がきつ過ぎる。次は潔く諦めよう。