コピ・ルアック.

寝床から這い出るのが、なかなか辛い季節となってしまった。もう少し暖まっていたい、と思う時、すぐ近くの本棚に、寝転がったまま手を伸ばして一冊抜く。あの本が読みたい、と寝起きの頭に浮かんだ本を選ぶ。これは、二度寝より質の悪い時があり、長編を抜いてしまった日には、陽がすっかり高くなるまで読んでいる。今日は『薬指の標本 (新潮文庫)』を抜いて、表題作だけを読み、本棚に仕舞う。映画をいつ観ようか、と考えているうちに読みたくなったのだ。同じ新潮社から出ている『まぶた (新潮文庫)』も手元に置いておきたいな、と贅沢を呟きながら。小川洋子は、間違いなく後世に読み継がれる名作家だと思う。

                    • -

夢の中の弟が、今日やっと大きく成長した。
これまでずっと、夢の中の弟はなぜか、よく遊んでいた頃、すなわち幼稚園生か小学生の小さな弟としてしか出て来なかった。今日は初めて、背が高く、低くてくぐもった声の弟が出て来た。やっと、大人びた弟を受け入れる事が出来たのかもしれない。が、また不意に小さな子に戻ったりして。

                • -

何かを乗っけた御飯(「乗っけ御飯」)は、楽で良い。作るのが楽、という意味ではなくて、食べるのが楽なのである。箸をあちこち(彼方此方、と書くのか)に動かさなくて済むし、良い具合にたれを御飯が吸ってくれるから美味しさも増す。
あまり上品な話ではない。
八宝菜を御飯に乗っけて美味しく戴いた。食後の緑茶が色よく入った日は機嫌が良い。