老いと若き.
大河ドラマが終われば、もう相当に年末が近い、という事だ。最終回では大抵、老いた主人公が亡くなる。人の逝き方は様々だが、今日ドラマを観ていて、眠る様に逝ける(或いは眠っている間に逝ける)と良い、と思った。未だ未だ、死ぬのは怖い。
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ラムネを一袋、マカロニ入り即席スープと共に、近くのディスカウントスーパーで買う。あっと云う間に、包装紙の山が出来た。小粒、大粒、どちらも入っているのが良い。ししょ、ししょ、と溶けて粉の塊に戻り、消えて行く。
夕飯に食べたおでんに入れた、真っ白なはんぺんの食感も、溶ける様に喉に流れていく様が好きだ。もうお腹がくちい、と云いながら、鍋の底の大根なり蒟蒻なりを突いて口に運ぶ。知らず知らずのうちに。
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図書館に、昨日読まずに戻してしまった本を「取り返しに」行く。いちいち書庫に取りに行って貰うのもお手数なので、今度こそは読了して返したい、と思うが、叶うだろうか。もはや論文が書きあがらないうちは、通学時しか読んでいる時間がない。
立て札や、注意書きの角に、絵本のキャラクターや手書きのイラストが添えられているのが、いちいち可愛い。絵本コーナーにどかんと、巨大なうさこちゃんが鎮座しているのを見ると、図書館である事を忘れて抱きしめたくなる。・・・同じ気持ちになる子どもがいるらしく、「彼女」は随分汚れている。
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老いは
成熟した青春である、と利巧な若い作家が語った。
身のうちのぞくぞくするような
素晴しいラブ・ロマンスを
足腰の不自由な老作家が描いた。
老いは
死の方に色眼をつかいながら
宙ぶらりんになっている。
--天野忠「老いとは」--
難しい。