盲目の仕合せ.

明けましておめでとうございます。

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例年通り両親と(弟は明け方まで居酒屋の店員だったので、昼過ぎまで睡眠に埋没)お節料理とお雑煮に舌鼓を打つ。我が家のお雑煮は、母方父方共に関東地方の血筋の為、お吸い物に近い。台所に行けば、鍋一つ分に費やした大量の昆布と花鰹が、草臥れていた。
この満ち足りた正月は今年限りで終いなのではないか、と思うと信じる事が出来ないが、その可能性は大いに有って、目を開けて現実を見る準備をせねば、と思う。がしかし、なかなかうまく行かぬ。
神がいるなら、待って欲しい。或いは、我々からそれを奪うつもりならば、静かに奪って欲しい今すぐに。仕合せな程に哀しいお正月を迎えた。

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午後は、いつも法事を頼んでいる寺に、初詣に行く。祖母と祖母宅に泊まっている叔父の家族も一緒なので、祖母宅に寄って挨拶をした。
今年はなぜだか、叔父のところで飼っている犬も一緒にやってきていて、犬に全く慣れていない祖母にえらく負担が掛かるのでは、と懸念している。食事は、掃除は、面倒は、と考えると、叔父がどういう考えで犬まで連れてくる事にしたのか、皆目見当がつかないが、それでも何とかそれなりの配慮はしている様だった。行けば、オムツを穿いたポメラニアンが興奮してくるくる回りながらじゃれついて来た。ショパンの「小犬のワルツ」の様なテンポで以って。祖母は苦笑しながら、何とか寝込まずに踏ん張っている様だったが、どうなる事やらである。
久しぶりに犬に接したが、感情が全く読み取れず、じゃれる相手をするのに苦心した。手を舐めるのが好きらしい。

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豆の入った餅が止められず、体重計に乗るのが非常に怖い。

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もう二十数歳だと云っているので、お年玉が用意されていて、非常に困った。働いてもいないのにご褒美を貰うとは、世の中の人に申し訳がない。浪費癖を抑えて貯金しよう。