dream a dream.

美しい硝子に出会った途端、それが床で砕けてしまう白昼夢を見る。美しいまでに鋭利な刃を見ると、赤々とした血の幻想を見る。床の上にこぼれ落ちた血を水で流す時の様に、幻想は一瞬抵抗をしてみたのち、ざらりと視界から去ってゆく。

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気に入りの店の一つが、この世から消えた。目印だったエメラルドグリーンに塗られた扉に、臙脂色した居酒屋の暖簾が無理矢理かけられており、余計に哀しくなる。
閉まる前に三度程足を運んだが営業しておらず、今日久方ぶりに行ってみると、終に別の店になってしまっていた。