ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん.

uopus2007-11-03

ふと顔を上げると、窓の外に宇宙が広がっていた。

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ひとに二時間半も待たされるのは、これで二回目である。
待っていることは嫌いぢゃない、
という或る小説に出てくる科白を思い出すが、私は待っていることははっきりと嫌いである。一刻も早く何らかの行動を取るか、いっそ諦めるか、そのどちらかにしたい。好きな事をして時間を潰すけれども、それでも時間が余ったら帰るから、と一報を入れるも、帰ってくれるな、と出張先からごねられた。仕方なしにキールを呷って待つ。
気分が決して良い訳ではない時に、好きな類のお酒、例えばジン等甘くないものを飲むと、正体なく酔っ払いそうなので、大して飲みたいとも思わないお酒を選ぶ事にしている。キールは途轍もなく甘くて、鬱屈した気分と読書にぴったりだった。透明な赤色が、古本のクリイム色の頁に映える。
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん