各々の.

最近の気晴らしは専ら『もやしもん(1) (イブニングKC)』で、心の底から随時湧き出る感情論に深入りする事なく、現実に癒されて過ごしている様な気になっている。風呂場タイルの目地にくっついている、黒くてしつこいもの(黴である)が、こんな可愛い奴だったら良いのに。
給料日前は、懐の都合上寄道が出来ず、困る。寄道ついでに紙とペンを大いに走らせる事が多いのだが、近頃それが叶わないので、そろそろ禁断症状が出かけている。普段力を注いでいる対象は、と云えば、まず楽器だが、向上や気分の為にも、対象は一つでない方が良い。楽器が上手くなったところで、何かを感じそれを表現する力や希望が無ければ、意味がない。 そういう訳で、紙とペンを持ってカフェに行き(と云っても、近頃はカフェには行く気があまり起こらない。ただただ広く当たり障りのないところが、とても寂しく感じる様になってしまったからだ)、色々な世代や仕事柄、個性派が集う喫茶店に通う。
兎にも角にも、給料日が待ち遠しい。ボーナスは未だか。

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先日、拳大の苔の塊を植物屋で買った。
目に適った観葉植物(緑の葉っぱ)か食用の植物を選ぶ予定だったのだが、これと云ったのが見つからず店内をぐるりぐるりと廻っているうち、美しい緑色の、ふさふさしたのが目に留まった。
まん丸にセットされてあり、丁度毬藻を鉢の土に半分埋めた様な感じである。そのまん丸具合と、苔のふさふさ具合が大いに気に入って持ち帰る。
苔や羊歯類(緑色で、しっとりした繊細なやつ)は幼い頃から好きだったなあ、と帰宅ラッシュの電車内、苔の入った袋を抱きかかえながら考えていたが、雑草や花の咲く植物も勿論好き、要するに植物全般ずっと好きなんだ、という結論に至った。その中でも、どちらかと云えば、地味なのが「性に合っている」というだけの事で。