消えて無くなる前に.

uopus2007-07-25

カップが買えるカフェに、間食とコーヒーではなくカップ目当てで入る。視線を外せないカップが一客、二客、しかしよく考えてみれば、カップを収める為の棚なり抽斗なりが、自宅にはもうない。彼のひとの家に持って行くのはどうだろう、と考えるも、それを「マーキング行為」と捉えられても、離別の時がやって来た時勝手にうっちゃられるのもかなわない。我慢である。

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コーヒーが濃い。甘みを含んだ良い苦味より、酸味の足の方が速く、舌に突き刺さる様な感覚が残った。
逝くのが早い夏期休暇に似ている。一瞬で後味が消えてなくなった。

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手帖にものを記すにも、字が汚くて困る。字が丁寧な文豪が信じられない。迸る文章を書き留めるのに、みみず文字を紙に残す事が、自分にはやっとだと云うのに。
ベートーヴェンの様に、乱雑になってしまった。