三月に降る雪.

外出先で雪に降られる。傘を持たずとも、気持ちの上では平気だが、やはり雨同様、鞄の中身が濡れるのが厄介だ。雪は相変わらず白く、美しい。

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マンドリン、という楽器を続けていくにあたり、所属する楽団は決めたものの、やはりもう少し技術を身につけたい(周りが自分より上手い事は当たり前として受け止めるも、やはり悔しいものは悔しい)と思い、師匠を探している。つまりは、レッスンを受けようと思い立ち、どの先生に師事するか、検討中である。音楽やマンドリン業界に対してどういう考えをお持ちか、どういうコンセプトや内容でレッスンをしているのかを見て、念入りに選びたいところだが、結局のところ、何が良いのか、自分にあっているのか、分かる訳が無い。なんとなくの感触で選んでしまうのが、正解かもしれない。
自分と属性が似通っている人か、自分に無いものばかりを持っている人か、特別な印象が無く自分とはかけ離れている人か、その中からさあ選ぼう、と云ったところで、選ぶのは不可能だ。きっと「縁」が導くか、自然に事が運び馴染むに違いない。 としておく。

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以上のような訳で、或る有名な先生がつける、知り合いのレッスンを見学させていただく。その先生にレッスンをしていただく事になるかどうかは、まだ分からないし悩むところだが、知り合い(先月の演奏会で会い、一緒に弾かせていただいた方)とその人が取り持ってくれた先生との関係(まだごく薄い上に、私が働きかけねばそのうち自然消滅するが)が、何かとても重要であるような気がして、縁を捨てきれない。
人生の上で、何かを切り捨てていく、という作業は当たり前で、そうしていかなければ進まないのだが、そういう作業はとても難しい。何を捨て、何を残せば良いのかしらん。

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その先生の御宅には、すばらしい松が門付近にあり、レッスンのお部屋にはグランドピアノと作り付けの高い棚がそびえ立ち、入った時にはレコードがかかっていた。もともと土地持ちでおられるのか、ご自分で築かれたのか知れないが、音楽とお金の関連性は、なかなか切り離せないものらしい。という事を実感す。